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コイルの理論電圧を電磁誘導から導く【直列共振回路】

注意:この記事の数式はもしかしたらモバイル端末では表示されないかもしれません。

[?][?]のような表記がでたらそれをωと読み替えてください。

 

 

ども、オカラボです。

今回は共振回路やコイル、コンデンサの理論についてのお話です。一応電気系の学科なので数式とかで解説します。あくまでも私の理解で話しますので、間違っていることもあるかと思います。というか多分間違ってる。ですので話半分で読むと吉です。参考文献は電気学会の電気回路論。

 

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これでもコンデンサ

まずはコイルの説明から。

まず、大前提としてオームの法則があります。以下ではコイルの電圧をV、インピーダンスをZ、流れる電流をIとしています。

V=ZI

ここで、コイルのインピーダンスZですが、角周波数をω、虚数単位の記号をjとすると以下のようになります。

 Z=jωL

つまりオームの法則が以下のように成り立つわけですね。

 V=jωLI

また、次に電磁誘導を考えます。

磁束Φが変化する場合、そこに存在する導体には起電力Vが生じます。

これを数式で表すと以下。

 V=-{\frac{dΦ}{dt}}

更に、磁束Φは電流IとコイルのインダクタンスLを用いて次のように表せます。

 Φ=LI

つまり、起電力Vの式はこのようになります。

 V=-{\frac{d(LI)}{dt}}

上記の式は積の微分ですのでさらに変形することができます。

積の微分とは何ぞや?という人はググりましょう。

さて、上式のd(LI)の部分ですが、Lは定数ですので微分すると0になります。xを微分すると1が出ますが、1を微分すると0になりますよね?それと同じです。

数式的には以下ですね。

 {\frac{d(LI)}{dt}}=L{\frac{dI}{dt}}+I{\frac{dL}{dt}}

よって積の微分を行うと次の式を得ることができます。

 V=-L{\frac{dI}{dt}}

これがコイルに生じる電圧の式です。また、マイナスがついているのは起電力の向きが反転するからです。そしてここからレンツの法則などにつながっていくのですが、これ以上は長くなってしまうので割愛します。

ところで、下の二つの式を見比べると、ある関係性が見えてきませんか?

 

 V=L{\frac{dI}{dt}}

 V=jωLI

 

二つ目のωを含む式において、以下のようにすれば両式はつながりますよね。

 jω={\frac{d}{dt}}

つまり、

 V={\frac{d(LI)}{dt}}

 

実はこの微分とjωの関係、フーリエ変換によるものなんです。面白いですねぇ。

なぜそうなるのかまでは、流石に説明しません。フーリエ変換の講義は私も「???」って感じでしたから・・・

 

まぁつまり V=jωLIなんですよ。

同様にしてコンデンサの電圧Vは以下の関係式で与えられます。

 V={\frac{I}{jωC}}

つまり、インピーダンスZはZ={\frac{1}{jωC}}です。

本当はVやI、Zにはフェーザを表すドットを打たなきゃダメなんですが、ブログ記法がわからないのでそのままです。(同様に交流成分は本当は小文字・・・)

 

以上がコイルとコンデンサに関するお話です。コンデンサのCとかは別記事を参照。

 

okayamalabo.hatenablog.com

 

 次は共振回路ですね。まずは以下のような回路を考えます。

 

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回路・・・?

 

ではこれに大きな電流を流したいとします。ぱっと思いつく方法は以下の二つですね。

 

・電源電圧Vを大きくする

・回路のインピーダンスZを下げる

 

I={\frac{V}{Z}}ですからね。分子が小さくなるか分母がでかくなればいいんですよ。

で、電源電圧を大きくするというのはできなくはないんですが、面倒ですね。ぶっちゃけ。昇圧回路なども必要になってきますし、コンデンサの耐圧なども考えなくてはいけませんから。

ですのでインピーダンスを下げる方向で考えます。回路のインピーダンスZは以下。

Z=R+jωL+{\frac{1}{jωC}}

これを実部と虚部でまとめます。

{\frac{1}{jωC}}は分母分子にjをかけて{\frac{-j}{ωC}}にしましょう。

Z=R+j(ωL-{\frac{1}{ωC}})

この式から、インピーダンスZが最小になる条件はZ=Rですね。つまり虚部=0です。

ωL-{\frac{1}{ωC}}=0

これを解いて、(ω>0)

ω=(LC)^{\frac{-1}{2}} です。

この角周波数では回路のインピーダンスはZ=Rとなり、LやCがまるでいないかのようにふるまいます。やったね。

ですがまだ問題はあります。理論上ではこれで終わりなんですが、現実にはコンデンサの耐圧というものがあります。

実は直列共振状態では、コイルやコンデンサの両端電圧は電源電圧の何倍(場合によっては何十倍以上)になることがあります。この係数をQ値と言い、共振状態ではコンデンサの耐圧を容易に超えてしまう恐れがあるのです。(たぶん)

 

ですので、共振回路を組むときは気を付けましょう。今回はここまで。