創成ミライ

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整流用ダイオードの立ち上がり応答性

 

 

久しぶりの更新。

 

さて、整流などに用いられるダイオードですが、整流用ダイオードは商用周波数(50, 60Hz)をターゲットにしているので高周波では動作しないと推測されます。

もう少し言うと、逆回復時間が長いから高周波では動作が追いつかないわけですね。

ですから、高い周波数ではファストリカバリダイオード(FRD)を使用するわけです。

 

ここで一つ疑問が生じます。

立ち上がりの応答性はどうなのか?

調べてみても、これについて言及しているサイトはあまり見当たりません。

そこで、気になって実験したので記録しておきます。

 

 

・・・

 

軽く考えてみると、立ち上がり、つまりダイオードがONするときは電圧でN側のエネルギー準位が持ち上がることで電流が流れるわけですから、整流用ダイオードであろうがFRDであろうが立ち上がりの速度は関係ないように思えます。 

 

これを実験で確かめてみましょう。

実験回路は単純な半波整流回路です。入力信号を整流して負荷に供給し、その両端電圧を観測します。電流を実際に流したいので負荷をつなげています。無負荷時の開放電圧では電流が流れないのでダメです。

 

負荷は10kΩ、ダイオードは1N4007を使用しました。

FGのモデルはこれの30MHzです。最近ダイアルの調子が悪い。

 

 

ではやっていきましょう。黄色が信号、青色が負荷電圧です。

 

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60Hz

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500Hz

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1kHz

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10kHz

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40kHz

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100kHz

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500kHz

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1MHz

 

というわけで、立ち上がりに関しては特に遅れなどは見られませんでした。

しかし、逆回復電流の影響が1kHz以上で顕著ですね。10kHz以上ではもはや整流作用は期待できません。このことから、通常の整流用ダイオードはkHzオーダで使用してはいけないことがわかります。

 

今回はここまで。立ち上がりに関して遅れが無いことを確認できたので満足です。